永遠の下僕のその後のお話です。
あのBADは嫌いじゃないんですけど、予約特典聞く限りでは
斯波と結婚した後、執事にちゃんと気持ちを言ってないみたいなんですよね…
それはなんだか執事が可哀想だなと思ったので、ちょっと書いてみました。
まぁ、最後は、こんな終わり方しかないかな?という感じなので
苦手な方は読まないほうが無難です。(苦笑)
BADの続きなのでHAPPYには終わりませんよ~
つたないものですが、よろしければ読んでみてください。
しかも続くという罠
あのBADは嫌いじゃないんですけど、予約特典聞く限りでは
斯波と結婚した後、執事にちゃんと気持ちを言ってないみたいなんですよね…
それはなんだか執事が可哀想だなと思ったので、ちょっと書いてみました。
まぁ、最後は、こんな終わり方しかないかな?という感じなので
苦手な方は読まないほうが無難です。(苦笑)
BADの続きなのでHAPPYには終わりませんよ~
つたないものですが、よろしければ読んでみてください。
しかも続くという罠
愛のかたち
そろそろ暑さも収まり、秋の風が吹き始めたいつもの朝、斯波百合子は夫の鞄を持った女中を従えて、玄関まで見送りに出ていた。
夫は 革靴を履いた後、くるりと向きを変え、女中から鞄とパナマ帽を受け取る。
「今日から暫く欧州に行ってくる。」
仕事の為なのだから仕方が無いが、少し残念そうな面持ちで夫は言った。
その言葉を聞き、別段驚く様子もなく百合子はニッコリと微笑む。
「そうでしたわね。気をつけて行って来てください。」
美しく微笑む妻を、夫は複雑な気持ちで見つめると、頬に口づけをしてから「行ってくる。」と、一言告げ、夫は出て行った。
「ふう…。」
日課になっている夫の見送りを終えると、すぐに自室に入る。
子供達は、すでに運転手が学校まで送っていった。
自室の長椅子(ソファ)に腰掛けると藤田を呼んだ。
いつもならすぐさま入ってくるはずが、中々入ってくる様子がない。
「…? 」
おかしい…自分の周りに必ず居るであろう藤田がいない。
何の気なしに窓から外を見ると藤田が女中の一人と話しているのが見えた。
歳は十八・九だろうか、長い髪を三つ編みに結い、少し日焼けした肌は健康そうで、目はパッチリとして愛らしく鼻筋も通っているが、見るからに初心で田舎くさい娘だ。
その女中が笑いながら話をかけている。こちらからでは藤田の表情は見えないが、頷いているのを見ると何か返答しているようだ。
「…何を話しているのかしら……。」
この屋敷の者たちは藤田が百合子の男妾だということを知らぬものは居ないはずだ。
ましてや『犬』と陰で蔑んでいる相手に笑いながら話しかける者など居るはずがない。
藤田と女中を見ている目に暗く激しい炎が宿る。
この気持ちには覚えがあった。昔、藤田の心を自分に向けたくて必死になっていたあの頃…。
愛しさと憎らしさが綯(な)い交(ま)ぜになったあの感覚。
「………。」
百合子は窓辺に置いていた手を強く握り締めた。
その日はいつもの料亭に部屋を用意させた。
そして、部屋の前で藤田を待たせる。
少し遅れていくと眉根を寄せて不安そうに藤田は立っているだろう。
百合子はそれを見るのが好きだった。
自分を今か今かと待ち続け、不安そうに脅えるような眼差しを見るのが…
自動車を降り、門をくぐると、女中が出てきて部屋まで案内をする。
少し長い廊下を歩くと百合子の予想通り部屋の前で所在無さげに立っている藤田が見えた。
「藤田。」
名前を呼ぶと嬉しそうな顔をしてこちらに来る。
「姫様…。」
これからの事を考えているのか、不安を拭えた安堵からか、藤田は紫の眼を潤ませていた。
布団を敷いてある部屋に通される。
案内をした女中が一礼して下がると藤田は我慢できないとばかりに百合子の唇に吸い付いた。
「んっ…。」
「はっ…ん……ひめ…さま……。」
乱暴に藤田の舌が口内に入ってくる。百合子の舌を絡め取り執拗に吸い付く。百合子は、まるで獣に喰われていくような感覚に囚(とら)われた。
「ん…む…はぁ……。」
「あ…はぁ……ん…んっ…。」
藤田は口を吸いながらもどかしそうに帯を外すと後ろへと放り投げる。着物の紐も解くとばさりと音がして足もとに落ちた。
藤田は紅い長襦袢だけになった百合子を布団へと押し倒す。
衿(えり)を力任せに大きく開くと白く柔らかそうな乳房が零れる。
「あぁ…姫様……。」
百合子の乳房をウットリと見つめて、藤田は手を伸ばそうとした。
「駄目よ!」
制止させる鋭い声に藤田は身体を硬直させる。
「…姫様…。」
「触っては駄目よ。」
すぐにむしゃぶりつけると思っていたものが、突然のお預けで藤田は泣きそうな顔で百合子を見た。
「何故…そんな無慈悲なことを仰るのですか…。お願いです。どうかお乳を…。」
紫の瞳を潤ませて懇願する藤田を見ると下腹部に熱が孕(はら)む。
いつ頃からこんな加虐趣味があったのかと思うが、昔から藤田の困った顔を見るのが好きだった。きっとその頃から兆候はあったように思う。
百合子は藤田の眼を見つめながら言った。心の奥底まで見透かせるように…。
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